ヒット商品の影に戦略あり!

テレビや雑誌、インターネットで定期的に紹介される『ヒット商品』。「全然知らなかった〜」というものもあれば、「私も持ってる!」というものまで幅広いですよね。
ヒット商品とは、どんな背景があって生まれるものなのでしょうか?

近年バッグ業界にはとある大ブームが起こりました。
それは『anello』。しっかりとしたマチと、大きく開く口が特徴的なリュックやバッグ。荷物の多い大学生や、子育て中のお母さんが使うマザーズバッグ、そして子供用サイズまで。街を歩けば必ず視界に入るほど、世代を問わず瞬く間に広まりました。
確かに、実際使ってみるとその機能性は明らかです。リュックが箱型でキープはれるので、筒状のものが中で倒れない。冊子がクシャクシャにならない。軽くて丈夫。大変使いやすいのです。

しかし、anelloがここまで消費者に受け入れられたのは、ズバリ『デザインの豊富さ』が他の商品より優っていたから!
それまでにも軽くて大容量のリュックはもちろんありました。でも、デザインがスポーティすぎて男子学生向けだったり、大きすぎて日常使いに向いていなかったりと、オシャレに持ち歩けるものはあまりありませんでした。
そこに登場したanelloは、パステルカラーやビビットな配色タイプ、ファッションブランドとのコラボレーションデザイン、デニム地……と、店頭に並んでいるだけで思わず足を止めてしまうラインナップ。

人間の心理として、最終的に選ぶ色柄は決まっていても、沢山の選択肢の中から選ぶ方が楽しくて愛着も湧くんですよね。
どんなに機能的でも、ぱっと見の印象が良くないと、特に若い女性にはウケません。
オシャレな要素の少ない機能的リュック業界に、多彩なデザインを引っさげてあらわれたanello。
ヒット商品となったのは、必然と言えるかもしれませんね。